理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
網膜再生医療研究チーム
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ニュース ニュース  
神戸市立中央市民病院
神戸市立医療センター
中央市立病院の眼科のホームページでは、
再生の説明が掲載されています。
網膜色素変性外来のご案内
網膜色素変性外来
(初診及び遺伝子診断)
先端医療センターにて行っています。
診察日は月曜日午後(予約要)です。
*受診にあたっての詳細は
網膜色素変性外来について
を参考ください
(必ずお読みください)
公開ニュースへのQRコード

ようこそ
理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
高橋政代グループのホームページへ!こちらは現在作成中です。
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公開ニュース

2010年3月8日(月曜日)

平成22年2/28(日)イベント「かがくいちば」が行われました。

Filed under: - katayama @ 10時13分38秒

平成22年2月28日(日)神戸市立青少年科学館
理研・発生・再生科学総合研究センター(CDB)で行われている研究や
その他の様々な科学の不思議を若手研究者が紹介するイベント
「かがくいちば」が開催されました。


このイベントに網膜再生医療研究チームも出展し、
「LV(ロービジョン)×S(サイエンス)=HAPPY!!」と題して、
眼が見える仕組みと病気について、網膜再生医療研究の最新情報など、
発表と展示を行いました。
また、併設のロービジョン体験コーナーでは目隠しをして字を書いたり、
白杖を持って歩くなど、眼が見えにくくても見えなくてもできることを
体験していただきました。


多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。


2009年11月27日(金曜日)

アメリカACT社の網膜色素上皮細胞移植治験について

Filed under: - katayama @ 10時39分02秒

下記のニュースのようにアメリカでES細胞由来の網膜色素上皮(RPEといいます)細胞移
植の治験が計画されています。我々の研究との関連を記載いたします。

ACT社はスターガルト病を対象にしており、これはRPEの遺伝子変異による遺伝子疾患
ですので、本人のiPS細胞由来RPEでは同じ遺伝子変異を持つため治療できません。ス
ターガルト病は加齢黄斑変性と違って他に治療法もなく、徐々に視力低下しますので(周辺視野は
残ります)、他人のES細胞由来RPEで治療することは妥当で大変有用だと思
います。

ただし、他人のRPEは移植すると拒絶反応を起こす事が知られていますので、拒絶反応
をどのようにコントロールするのか知りたいところです。何も抑制しないとしたら、
拒絶反応が起こった場合、残った視細胞も悪くなってしまいます。免疫抑制剤を一生
投与するのか、拒絶反応が起こらないことを期待するのか。

我々も日本で臨床に使えるES細胞ができれば行いたいと思いますが、現在、臨床に使
えるES細胞がなく、臨床指針もありませんので、日本ではまだできません。
しかし、やはり拒絶反応の問題は残りますので、スターガルト病の場合は、iPSやES細
胞のバンクができてHLAタイプの合致した(拒絶反応をおこさない)他人のiPS(ES)から
作ったRPE移植がベストだと思います。(AMDは本人のiPS細胞由来RPEがベストです。)

————————以下記事内容—————————

米国の研究グループが19日、米食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)
にES細胞(胚性幹細胞)を使った臨床試験の認可申請を提出した。認可が下りれば、ES
細胞を用いた治療法が一歩、医療現場に近づく。
申請を行ったのは米バイオベンチャー、アドバンスト・セル・テクノロジー
(Advanced Cell Technology)の研究グループ。黄班変性症の一種スタルガルト病で視
力障害のある患者12人に対して、ES細胞を用いた臨床試験を行うという内容だ。
スタルガルト病は光を受容する網膜色素上皮(RPE)細胞が失われたために視力に障害が
出たり失明する病気で、現時点では治療法が見つかっていない。
臨床試験では、スタルガルト病患者の眼球にES細胞由来の網膜細胞を注射して、RPE細
胞を補完するという。マウスで行った実験では、この治療法が有効で副作用もないこ
とが確認されているという。
研究グループのロバート・ランザ(Robert Lanza)氏は、「長年におよんだ研究や政治
的議論の末、われわれはついに、ES細胞の潜在的な医療価値を示す寸前の所まで到達
した」と臨床試験の意義を述べ、「医療現場は臨床試験の大成功を心から待ち望んで
いる」と話す。
FDAの認可が下りれば、来年初めにも臨床試験を開始する予定だ。

【待たれるES細胞の臨床試験】

ES細胞を使った臨床試験の認可申請は、今回がまだ2例目だという。
バイオ企業ジェロン(Geron)のプレスリリースによると、最初の申請は脊髄損傷に関す
る臨床試験だったが、FDAがこれを保留にしているため、2010年第3四半期以前に臨床
試験が行われる可能性はないという。
このほか、マサチューセッツ(Massachusetts)州の企業が、加齢性の黄斑変性症につい
て、同様の臨床試験の認可申請を行う予定だという。
(AFPBB News)
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2666077/4936973


2008年11月13日(木曜日)

網膜色素変性外来(初診及び遺伝子診断)

Filed under: - katayama @ 10時24分53秒

網膜色素変性外来 (初診及び遺伝子診断)
    診察日は月曜日午後(予約要)です。
    *受診にあたっては以下 をお読みください。

診察日:月曜日午後
  予約の方のみの診察ですので事前に必ず電話で予約を取ってください。

診察内容:網膜色素変性の方の初診及び遺伝子診断
  (再診は、神戸市立医療センター・中央市民病院にて行います。)

予約方法:事前に電話にて申し込んでくだい。
   先端医療センター眼科 電話:078-304-5200(代表)
   受付時間:火曜〜金曜 14:00〜17:00

    *先端医療センターへのアクセス方法はこちら

    
 お持ちであれば下記のものもご用意ください。(可能な場合のみです。無理をする必要はありません。)

     1、ゴールドマン視野検査結果(コピー可)
       円が描かれている視野検査です。
   2、現在受診されている病院・医院からの紹介状
     3、これまでの視力検査の結果(メモ書きでも結構です。長期にわたるデータがあると詳しくお話できます。)
   4、ERG検査結果(コピー可)

※遺伝子診断は希望者全員というわけではなく、診察の結果によっては行えないこともあります。

◆網膜変性疾患の遺伝子診断について

網膜変性は遺伝子の変化が原因と考えられており、現在まで多数の原因遺伝子が報告されています。遺伝子が原因ですが、子供に必ず遺伝するということではありませんし、網膜色素変性の半分近くの方は親族にまったく同じ病気の方がおられない孤発例です。
 網膜変性の子供への伝わり方(遺伝形式)は様々あり、「常染色体優性遺伝」「常染色体劣性遺伝」「X連鎖劣性遺伝」などが考えられています。
 常染色体優性遺伝では子どもに伝わる可能性が50%であるのに対し、常染色体劣性遺伝では血族結婚でない限り1%以下、X連鎖の遺伝では性別で発症の可能性が変わるなど、遺伝形式によって幅があります。家族歴(親族内の同じ病気の発症パターン)から遺伝形式を推定し、遺伝の確率を考えることは可能ですが、家族歴がない患者さん(孤発例)の場合、遺伝形式は不明で、経験的に5〜10%と言われています。遺伝子診断によって、孤発例でも優性か劣性か判明する場合があります。
 この外来の遺伝子診断では、現在までに報告されているどの遺伝子に変化があるのかを調べ、診断に役立てたり、原因遺伝子別の頻度や症状の差、遺伝子診断法の確立、さらには今後の治療の研究に役立てることを目指しています。
※具体的には普通の検査と同じ採血(約20 ml)です。 費用は研究費から出ますので負担はありません。

◆遺伝カウンセリング
網膜色素変性外来受診時に希望される方、遺伝子診断される方は遺伝カウンセリングを同時に受けていただきます。遺伝カウンセリングとは、遺伝や病気についての悩みを相談するところです。専門のスタッフ(臨床遺伝カウンセラー)が一緒にお話しさせていただきます。


2008年1月7日(月曜日)

iPS細胞とその網膜疾患への応用について

Filed under: - ishida @ 16時11分07秒

iPS細胞は京都大学再生医科学研究所の山中伸弥先生の研究室で作られた細胞で、ES細胞と同様に体の中のあらゆる細胞になる(「分化する」と言います)能力を秘めた細胞です。

ES細胞と異なるのは作り方で、ES細胞は受精卵がある程度分裂したところで壊してその中の一部の細胞を使って作るのに対し、iPS細胞は大人の皮膚の細胞に遺伝子を3種類入れて(遺伝子導入)作ります。

受精卵は人の生命という教義のあるカトリック信者にとってES細胞は殺人を犯して作った倫理的問題のある細胞であるのに対し、iPS細胞はその問題を解決する細胞としてカトリック信者であるブッシュ大統領やローマ法王が歓迎のコメントを出しました。

しかし、それよりも細胞移植研究にとって最大の意義は拒絶反応がない細胞ということです。すなわち、患者さんの皮膚細胞からiPS細胞を作りさらに他の必要な細胞に分化させれば、簡単に採取できる皮膚細胞から拒絶反応のない自分の移植細胞が作れるということです。さらに、患者さんのiPS細胞は、その病気の研究や薬の効果を確認することに使えることも利点です。

ただし、再生医療へ向けての問題がすべて解決するということではありません。性質はES細胞とほとんど同じで、ES細胞を超えるものではありません。ですから、ES細胞でできないことはまだできないのです。現在、ヒトES細胞から網膜色素上皮や網膜神経細胞がたくさんできるようになっていますし、近いうちにヒトiPS細胞からも網膜細胞が作れると思われます。

さいわい網膜細胞は比較的よくできますが、神経や心筋など以外の細胞はまだあまり効率良く分化させる方法がありません。また、視細胞の場合は細胞ができても患者さんの網膜細胞とつなぐところ(シナプス形成)はまだうまくできません。これはES細胞から作った視細胞とまったく同じです。

また、もうひとつの問題は網膜色素変性の患者さんの細胞から作ったiPS細胞は網膜色素変性の原因となる遺伝子変異を持っていますので、視細胞を作っても同じように変性してしまうと考えられます。視細胞の場合拒絶反応は強くないので遺伝子変異のない他人の細胞の方がよいのです。iPS細胞のバンクが作られるという構想もありますので他人のiPS細胞ならよいですが、現時点では網膜色素変性の場合はむしろES細胞から作った視細胞の方がよいということになります。

さらにES細胞は受精卵から自然に分化する細胞であるのに対し、iPS細胞は遺伝子組換えして無理に作った細胞です。未知の危険(腫瘍化など)があるかもしれませんし、ES細胞に本当に匹敵するのかどうかもまだわからない部分があります。網膜色素変性の再生医療の実現には、iPS細胞だけでなくES細胞の研究と視細胞のシナプス形成などの研究が必要です。

我々の究極の目的は網膜色素変性の治療開発ですので、下記の網膜色素上皮移植と同時進行で今後も研究を進めていきます。以上、ご理解いただきますようお願いいたします。


追記:網膜色素上皮移植

一方、網膜色素上皮細胞はつなぐ必要がなく、すでにサルの実験まで行われていますが拒絶反応が強くでるので自分の細胞でないと拒絶されるということのみが問題でした。ですので、自分の細胞で作られるiPS細胞由来の網膜色素上皮細胞は移植に最適ということになります。

実際、臨床応用が最も近いと考えられており、まずは「加齢黄斑変性」(黄斑変性の中の1種です。加齢性以外の黄斑変性には適応になりません。)という疾患の進行した方(両眼の裸眼でなく矯正視力が0.05以下ぐらい?まだ未定です)を対象に治療というよりも安全性を確認する手術となると思われます。

網膜色素変性は主に視細胞の障害ですので、残念ながらまだ治療の対象とはなりませんが安全性の確認のための手術にご協力いただくことはあるかもしれません。


2007年5月23日(水曜日)

新聞・テレビを見てくださった患者様へ

Filed under: - akimoto @ 00時00分00秒

今回の「薬による網膜再生の可能性」という成果は、網膜にある「視細胞」が、あるタンパク質によって効率よく再生することがわかった、という基礎的な発見です。
再生された細胞が本当に組み込まれて機能を持つかどうかわかったわけではありません。現状はまだマウスなどの動物実験の段階です。
 
今後、大型動物(ブタ、サルなど)で実験を行い、ラットと同じように細胞が再生されていること、また細胞が再生されて視覚機能をもつかどうかを確認してからはじめて、ヒトの細胞でも実験を行い、ヒトへの応用を目指した研究を開始することになります。

したがって、この手法が実際の治療に使えるようになるとしてもまだまだ何年もかかる話で、どのような病気に使えるかについても現状ではコメントできません。

薬物治療の可能性が生まれた、ということで今回の成果は意義がありますが、今後、さまざまな実験を経ないことには実用化されません。
理研の発表では、まだ基礎段階であることを説明しているつもりですがテレビなどでは、どうしても先の期待をもたすことを強調して報道されてしまいます。

研究員も皆様のために少しでも早く役に立てるように努めております。
また研究が進めば、新聞やテレビ、ラジオなどで報道されることになると思いますので、もう少しお時間をいただきたいと思います。

残念ながら網膜が変性する病気には現状では治療法がありませんので、治療法を探す努力をもしされているとしたら、その時間とお金を、残っている視機能を有効に使って将来の生活を切り開く方向に注いでください。
ロービジョンケア(字を読むための補助具選定や生活の工夫)などで読字書字をあきらめない、歩行訓練やパソコンの習得できることを確保していくようにし、治療法の開発をただ待って年月を無駄にしないようにしていただきたいと願っています。

今後とも、当研究所の活動にご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。


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